対象分子の計算では、PDBのCRYST1レコードの情報に基づいて結晶学的対称分子を計算・生成します。またはPDBのREMARK 290レコードの空間群に応じた対象操作を行い生成します。あるいはREMARK 350レコードの変換操作を行い、生物学的単位を生成します。
[タンパク質編集]タブの[対象分子の計算]ボタンをクリックします。
➜ [結晶学的対称分子の計算]ダイアログが表示されます。
単位胞内で生成
単位胞内に収まるように分子の対称操作をおこない、対称構造を生成します。
1.対称操作をおこなう分子を[結晶学的対称分子の計算]ダイアログの[分子]選択ボックスから選択します。
2.[単位胞内で生成]を選択し、[実行]ボタンをクリックします。
➜ 対称構造が求まり、シーンウィンドウ上に表示されます。
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以下は、分子鎖の削除選択ダイアログで、対称関係にある分子データを表示しています。“1YPF”が元となった分子データで、それ以下が対称操作により生成された分子データです。名前の末尾の“_01_01_00”は、単位胞内に収まるように並進操作をした結果をあらわしています。この例では、(軸a:+1, 軸b:+1, 軸c: 0)の並進です。
求められた対称分子は、原子座標が元のデータと異なるだけで、表示形状、色などそれ以外の情報はすべて同一のものとなります。
範囲を指定して生成
対称操作をおこなう分子を中心とし、指定半径の球が内接球である立方体領域に内包される対称分子を生成します。
1.前項と同様に、[結晶学的対称分子の計算]ダイアログの[分子]選択ボックスから対称操作をおこなう分子を選択します。
2.[範囲を指定して生成]を選択し、半径をÅ単位で入力します。
3.[実行]ボタンをクリックします。
分子データ: 1CRN.pdb
半径: 50Å
PDBのREMARK 290を使って生成
PDBのREMARK 290レコードに記載されている対象操作を適用して、対称構造を生成します。
1.前項と同様に、[結晶学的対称分子の計算]ダイアログの[分子]選択ボックスから対称操作をおこなう分子を選択します。
2.[PDBのREMARK 290を使って生成]を選択し、[実行]ボタンをクリックします。
➜ 対称構造が求まり、シーンウィンドウ上に表示されます。
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PDBのREMARK 350を使って生成
PDBのREMARK 350レコードに記載されている変換操作を適用して、生物学的単位を生成します。
1.前項と同様に、[結晶学的対称分子の計算]ダイアログの[分子]選択ボックスから対称操作をおこなう分子を選択します。
2.[PDBのREMARK 350を使って生成]を選択し、[実行]ボタンをクリックします。
➜ 対称構造が求まり、シーンウィンドウ上に表示されます。
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